はじめに
Salesforceを使用する上で、Salesforceのレコードに画像やPDFなどのファイルを紐づけて管理したいと検討されるケースが多くあります。そこで本記事ではSalesforceとGoogle Driveを連携し業務を効率化・コスト削減する方法を紹介いたします。
また本記事ではSalesforceとGoogle Driveを連携する方法として、Salesforce標準機能の「Files Connect」と弊社が提供しているAppExchange「Folders」について紹介しております。
2つの大きな違いとしては「Files ConnectではSalesforceからのファイルアップロードは実現できず、Foldersなら実現できる」(動画リンク)という点です。詳細は本記事の後半に記載しておりますのでぜひご覧ください。
SalesforceとGoogle Driveを連携するメリット
SalesforceとGoogle Driveを連携するメリットとしては以下の内容が挙げられます。
ドキュメント管理の効率化
ファイルの二重管理が不要となり、SalesforceのレコードとGoogle Driveに格納されたファイルをリンクさせることでファイルを探す手間が削減されます。
またSalesforceのファイル機能には無く、Googleドキュメントの強みである共同編集機能を活用することでチームでの作業が進めやすくなります。
他にもGoogle Driveのリンクを共有することで、Salesforceを利用していないユーザーにもファイル共有が可能となります。
もちろんGoogle Drive上で行ったファイル更新はSalesforceからアクセスした際も反映されているため、常に最新のファイルにアクセス可能です。

ファイルストレージの節約
別記事「Salesforceのファイルストレージについて解説」でも紹介しておりますが、Salesforceで使用可能なファイルストレージには上限があります。
そこでGoogle Driveのストレージを使用することでSalesforceのファイルストレージ容量を気にせず、大容量のファイルをアップロード可能となります。
ファイルアップロード時のサイズ上限を考慮不要
Salesforceの仕様として、「ファイル」関連リストやChatterへファイルをアップロードする際、ファイルサイズが2GB以下である必要があります。(「メモ&添付ファイル」関連リストは25MBまで可)
ただしGoogle Driveでは1度のアップロードで750GBまで可能なため、上記のSalesforceでの仕様を考慮不要となります。
機能 | 場所 | 制限 |
---|---|---|
Salesforce Files | [ファイル] ホーム、ライブラリ内、Chatter の投稿とコメント内、レコードの [ファイル] 関連リスト上 | 2 GB |
添付ファイル | Lightning Experience 内のレコードの関連リスト上。(Lightning Experience では添付ファイルは Salesforce ファイルとして追加されます) | 2 GB |
Salesforce Classic 内のレコードの関連リスト上 | 25 MB |
参考情報:ファイルのサイズおよび共有の制限(Salesforce公式記事)
Google ドライブにおける共有ドライブの制限(Google Workspace公式記事)
SalesforceとGoogle Driveを連携する方法
SalesforceとGoogle Driveを連携する方法として「Files Connect」と「Folders」を用いた方法を紹介いたします。
Files Connectを用いたGoogle Drive連携
前提
Files Connectを使用可能なエディションは以下の通りです。
- Professional Edition
- Enterprise Edition
- Performance Edition
- Unlimited Edition
- Developer Edition
参考情報:組織でのSalesforce Files Connectの有効化(Salesforce公式記事)
設定手順
Files Connectを用いたGoogle Drive連携はSalesforce公式ヘルプページで公開されている通り、以下の手順で設定します。
- Google で「プロジェクト」を作成
- Google で「認証情報」を作成
- Salesforce で「Files Connect」を有効化
- Salesforce で対象ユーザに権限を付与
- Salesforce で「認証プロバイダ」を作成
- Salesforce で「外部データソース」を作成
- Salesforce で OAuth の認証を設定
参考情報:Google Drive のファイルを連携したい場合はどうすればよいですか?(Salesforce公式記事)
できるようになること
Files Connectを用いたGoogle Drive連携を行うことで以下の操作が実現可能になります。Files Connectを用いたGoogle Drive連携では基本的にSalesforceからGoogle Driveを覗きに行くような使い方になります。
- 検索:Google Drive上のファイルをSalesforceから検索する
- 参照:Google Drive上のファイルをSalesforceから参照する
- ダウンロード:Google Drive上のファイルをローカルフォルダにダウンロードする
- 共有:Google Drive上のファイルをChatterフィードなどでSalesforceユーザー間で共有する
参考情報:Files Connect 外部ファイルの検索(Salesforce公式記事)
Files Connect外部ファイルへのアクセスおよび共有(Salesforce公式記事)
できないこと
Files Connectを用いたGoogle Drive連携では実現できない点もいくつかございますので理解しておく必要があります。
- SalesforceからGoogle Driveにファイルをアップロードすることができない
- SalesforceからGoogle Drive上でファイルのフォルダ移動ができない
- SalesforceからGoogle Drive上のファイルを編集することができない
- SalesforceからGoogle Drive上にフォルダを作成/編集することができない
- Salesforceのレコード単位でGoogle Drive上のファイルを管理することができない
- 共有ドライブにはアクセスすることができない
Foldersを用いたGoogle Drive連携
続いて弊社が提供しているAppExchange「Folders」について紹介いたします。Files Connectとの大きな違いは冒頭でも触れた通り、Files Connectでは実現できないSalesforceからのファイルアップロードをFoldersなら実現できる点です。
Foldersとは
Foldersはレコード単位でPCのフォルダと同じようなファイル管理ができるようになる弊社が提供しているAppExchangeです。
標準オブジェクト、カスタムオブジェクト全て対応しており、フォルダの作成/編集、ファイルアップロード、フォルダ移動も直感的に操作できるUIで、 レコード単位でのファイル管理をより便利に行うことができるようになります。
AppExchange「Folders」のインストールはこちら
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できるようになること
Foldersを用いたGoogle Drive連携ではFiles Connectで実現可能であった操作に加え、以下の操作を実現できるようになります。
- SalesforceからのGoogle Drive上へのファイルアップロード
- SalesforceからGoogle Drive上のファイルのフォルダ移動
- SalesforceからのGoogle Drive上へのフォルダ作成・編集
以下の動画でFoldersでできることについて紹介しておりますので、ぜひご覧ください。