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法人番号株式会社

どうすれば企業の業務をラクに出来るか。
〜「イチサン for Salesforce」開発秘話 〜

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13桁の法人番号の活用を推進し、企業の業務軽減をサポート

「法人番号を活用し、データの海を切り開く」をミッションに、13桁の法人番号を利活用するためのサービス「イチサン」を2022年よりリリース。法人番号を自動付与する「イチサン for Salesforce」をはじめとする「イチサンフォーム」「イチサンクレンジング」など「イチサンサービス」を展開。営業事務、経理、マーケターの顧客データ管理など、企業の業務軽減を叶えるツールとして注目されている。380,000のユーザー利用実績を誇る(2025年3月現在)。

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法人番号とはどんなサービスか

法人番号の可能性に魅せられ会社をスタート

井口
吉田さんは日ごろから法人番号が大好きだと公言されていますけど、法人番号の魅力を聞かれたらどう答えていますか?
吉田
13桁が世の中の事業活動やデータのあり方を変えるかもしれないから大好きなんだと伝えています。井口さんもよくご存知のように、法人番号とは法人に割り振られた13桁の識別番号のことです。この番号が世の中を変えると本気で思っているので、法人番号をもっと知ってもらいたい、そんな思いで会社を立ち上げました。
井口
法人番号ってつまり、会社のIDですよね。
吉田
はい、人の名前に姓名があるように、会社にも名前がありますが、より正しく厳密にその会社だと識別するための数字が法人番号で、よく企業のマイナンバーカードのようなものと説明しています。
井口
それ、わかりやすい。海外にも法人番号のようなものがありますよね。
吉田
ですね。世界中の法人を識別するための企業識別コードのD-U-N-S® Number、EUのVATなんかがそうで、国や民間が発行しているものとかいろいろあります。日本にはこれまで識別のための番号はありましたけど、2015-2016年に法人番号が出来るまで、Webで検索できる一般公開番号はなかったんです。実は法人番号の歴史ってまだ浅いんです。

法人番号への思い・会社立ち上げのきっかけ

井口
株式会社を立ち上げたきっかけは、やっぱり「法人番号愛」ってことになります? 野望やビジョン、聞きたいです。
吉田
経営コンサルティング会社に勤務する中で、2018年にグループ会社内で起業する機会を得たんです。この時、企業急成長の裏側でマーケティングや経理、法務などあらゆることに携わる中で、データ分析や顧客管理にかなり悩まされました。ただその際に法人番号という識別子を知り、「これだ!!!!!!!!!」と感動して、すぐ導入。救われました。その経験を経て、様々なデータ利活用が進み、2022年にデータを専門的に扱うチームを作ったんです。
井口
CDO(最高デジタル責任者)もされてましたよね?
吉田
とにかく法人番号をもっと知って欲しい、活用すれば業務がラクになるはずだという確証があったので、そのためのサービスを提供したいという思いが膨らんで、躊躇うことなく法人番号株式会社を立ち上げたんです。
井口
吉田さんが2022年の1月、私は同じ年の2月に会社を立ち上げたというのもご縁だなという感じ。出会いはその前の年でしたよね。吉田さんがデータ分析ツールTableau(タブロー)のスペシャリストとして開いてくれた勉強会に参加したのがきっかけでした。

井口さんとの出会い

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Salesforceのスペシャリストに依頼すればいいのだと思えた

吉田
井口さんのことはSalesforceのスペシャリストとして以前から存じ上げてましたので、初めてお会いした時は「あ、この人がアンダーソンさん※か!」という感じ(笑)。その界隈では有名人なのに、謙虚な人だなというのが井口さんの第一印象でした。
※Salesforceの一番星(ブログ)を運営していた際のペンネーム
井口
謙虚でした?なんか照れますね(笑)。吉田さんの第一印象は穏やかな人だなーって。データサイエンティスト、アナリティストとして若くして極めている人だから、とにかくレベルが高いなと関心してました。
吉田
中身はTableau大好き、法人番号大好きなオタクですけどね(笑)。世の中が変わるかもしれない、こんなにいいものがあるのだから、興味を持って突き詰めたいという一心。そのオタクっぶりが表に零れ出てるとよく言われます。まあ、井口さんもSalesforceを突き詰めているいわばSalesforceオタクですよね。
井口
そうですね(笑)
吉田
それがわかったから、出会ってすぐにこの分野は井口さんにお任せすればいいんだと思えたんです。
井口
縁の下の力持ちとしてお任せいただけるというのは、まさに社名のUnder the Edgeを実現していて、本当に嬉しいなと。最初に相談していただいたのは、「イチサン」のSalesforce版を作れないかという内容でしたよね。
吉田
そうです。「イチサン」は会社名を入力すると、法人番号からフォームに自動的に入力補助されるサービスで、13桁の番号から「イチサン」。2023年1月に「イチサン for Salesforce」をリリースしました。
井口
ネーミング、わかりやすいというかそのままやんって感じでいいですよね。
吉田
やっぱり法人番号を気軽に使っていただきたいという思いが強いので、親しみやすいネーミングにしたんです。初めにリリースしたのが「イチサンフォーム」。広げることに注力し、Salesforce、HubSpot、Wordpressなど、さまざまなフォームで2行コード追加するだけで利用できるようにしています。

UEへの依頼について

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井口
まずは使ってもらう。これなら使いやすい、これがあったらラクですよね、という議論をしながらサービス開発を進めさせていただきました。やりやすさ、やりづらさなど、開発にあたり率直に感じていることがあれば聞かせて欲しいです。
吉田
UndertheEdgeさんをはじめ、イチサンシリーズは外部の方と連携して開発しています。特に大事にしているのは同じ思いで取り組んでいるかということ。技術者としてのスキルはもちろん、法人番号やそれぞれのサービスで業務をラクにしたい、そのためにサービスを広めたいという思いを持っていて欲しい。だからイチサンシリーズは現時点でリリースしているものはすべて無料です。まず多くの人に使ってもらうことを最優先しているからなのですが、この思いに共感できるかという点は大きいですね。
井口
吉田さんほどの熱量には及ばないかもしれないけれど、あれこれ試行錯誤するのってなんか、楽しいんですよね。
吉田
それこそが井口さんと一緒にやりたいと思う理由です。たぶん井口さんとは面白いと思うピントが合うんだと思います。
井口
ゲームチェンジャーの気分っていうのかな。法人番号は国が発行している番号ですけど、大量のデータベースを持つ会社が発行している企業を識別する番号に、高額を支払って便利に活用しようというサービスも世の中にはあります。これに対抗する面白さを感じながら、吉田さんとのイチサンシリーズの開発を進めています。
吉田
井口さんが「出来ますよ!」と言ってくれたから上手くいくなと思えた部分は大いにあります。技術を持っていて、いい開発をしてくれそうな会社はほかにもあるけど、利益を奪い合うんじゃなく、一緒に増やしていこうという考え方に賛同されないことは多いですね。UndertheEdgeさんにはその点での信頼感が強くあります。

開発秘話

リリース前の開発段階でユーザーの意見を取り入れるのが普及の鍵

井口
第一弾はSalesforceに手動でレコード作成したものに自動で法人番号を探しにいって付与するという機能の開発でしたね。みんなが好きにそのコードを見れて、自分なりにいじれる、オープンソースの資産として公開しました。
第二弾は、その機能に加えて、Salesforceの画面フォームに入力すると企業名のサジェストが出て、法人番号が紐づけられているレコードを保存できるシステムを開発しました。
さらに第三弾もじつは開発が進んでますね。
吉田
第三弾は「イチサンマージfor Salesforce」。マージとは二つのレコードを一つにすること。これまで手動だったものを自動化するサービスです。法人番号は法律上正しい唯一の番号で、一社に一個しか存在しないので、これを元にマージしていくシステムです。開発する上では、優先順位やリスクをディスカッションしながら進めていきます。
さらに今回は実際に使っていただく方にモニターしてもらい、その方たちの意見を取り入れながらアプリを開発していきたい。
ユーザーたちと「こうなると使いやすいよね」と話し合いながらワイワイやって、完成させていく。一番はやはり多くの方に使っていただき、普及させていきたいからです。
井口
リリース後にお客様の声を元に修正をかけるパターンは一般的ですが、リリース前のアプリ開発段階で、こういうことをしている会社ってなかなかありませんよね。
吉田
一緒に作っていくって大事なんだなと改めて感じています。おかげさまでイチサンフォームのユーザーは現在、約38万を誇ります。データに明るい会社やSalesforceの利活用を頑張っているBtoBの企業にもかなり使っていただいています。ありがたいことにユーザーの皆さまの中には、イチサンフォームの各種関連マニュアルを作って公開してくれている方々がいます。
「これがあるとすごく楽になるよね」と実感している方々が「イチサンサービス」のファンになって、拡散してくれる。法人番号株式会社を立ち上げた目的に沿った拡がりであることが嬉しいんです。

今後の展望

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井口
開発を進めて行くなかで、当社にもっとこうして欲しいと感じていることがあれば、ぜひ忌憚のないご意見をお願いします。
吉田
いやいや、もう感謝しかないです。依頼者である私の意図に「こっちの方が近いのではないか」と提案し、可能性を示唆してくださいますから。しかも、視覚的にわかりやすく準備してくれるので、エンジニアと依頼者のコミュニケーションコストを下げてくれています。
Salesforceで出来ることって数多くありますが、儲かるからやるというのだと結構難しい領域で、みんなが使いやすくなるからという思想の中でこそSalesforceの拡張はさらに進むと思っていますので、これからも遠慮なく提案いただきたいです。
井口
面白いなと思ったものに時間をかけたいと思いながら仕事をしていますが、僕らが挑もうとしているところってやはり既得権益みたいな世界じゃないですか(笑)。
現状、Salesforceがすごく浸透しているかといえば、まだまだで、特に中小企業のDXは遅れています。実際問題、システムに名寄せの機能を使うために、導入だけで何百万、月のコスト何十万なんて払えない会社は少なくないし、そういうところに対して、ブレイクスルーしたいって思いがある。法人番号は国が発行している番号ですし、根拠をもって進めているプロジェクトなので、力を尽くしていきたいなと本気で思ってます。使い方をイメージしながら実装するのが好きだし、認識齟齬をなくして出来るだけいいものを作っていきたいです。
吉田
井口さんと話していると、UndertheEdgeさんのような企業が伸びて欲しいなと純粋に思うんですよね。
井口
ありがとうございます(照)。
吉田
今後も楽しみながら進めていきたいですね!
井口
ぜひぜひ!引き続きよろしくお願いします!

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